映画「ピアノフォルテ」を2回鑑賞しました(1)

2021年のショパン国際ピアノコンクールの6人の挑戦者にスポットが当てられたドキュメンタリー映画

 

1回目は11月9日(日)、2回目は11月20日(木)、最終上映日に鑑賞。

行って良かった。1回目は長女と一緒に、ただ観ただけ。もっと深く感じたい、理解したいと思い2回出かけた。

 

スポットを当てられた6人の人物像、背景をしっかり勉強してから行きました。そのおかげで登場人物の心情、言動、行動をしっかり感じる事が出来ました。

 

1回目の鑑賞時は2人の17歳のコンテスタント、ロシア人エヴァ・ゲヴォルギヤンと中国人のラオ・ハオの先生があまりに対照的で強烈なインパクトが残った。そして、イタリア人のコンテスタントたち3人の陽気なムード、予選が終わるたび酒場でワインを酌み交わしている様子にも驚いた。

 

まず、師弟関係も多様で、ロシア人のエヴァの師事するナタリア・トゥルーリ先生はとても厳格で怖い、威圧的な指導。言葉の一つひとつがとても刺々しく感じたのだが、2回目に鑑賞した時は「先生の放つ言葉の内容は思ったより厳しくない」と気づいた。でも、表情や声のトーン、しぐさがとても怖い。魔女のような怖さがある。先生が何か言ってもエヴァは自分の言葉で話したりしない、黙って聞いている。

 

最後、ファイナルで入賞できず、エヴァがトイレで泣きながら「こんなの納得いかないわ」と先生に電話している時の先生の言葉「人前で泣いてはいけない、あなたの嬉しいという言葉を聞きたいわ、辛くても耐えるのよ、3日経ったらまた前を向いて立ち上がるの」…言葉の調子が強いので、厳しい、ひどい、と思ったが2回目の鑑賞時にはこれは先生の愛情なんだ、と感じた。だって、ファイナルで入賞しなくてもファイナリストとしてコンクールが終わった後の授賞式に出なくてはいけないのだから。そしてピアニストとしての人生はまだまだ始まったばかりだから。

 

それとは対照的なのが中国のラオ・ハオとヴィヴィアン先生の関係。24時間ほぼ一緒に過ごし、母と息子のよう。ラオ・ハオから赤ちゃんっぽさを感じるくらい、先生は常に優しく寄り添い、優しく励まし、語りかける。ファイナルで入賞を逃し、静かに涙を流すラオ・ハオにも寄り添い、背中を撫でて、慰めの言葉をかけていた。

 

指導者として、考えさせられる場面が度々あった。生徒の力を伸ばしてあげるのが指導者の役目。生徒にとって良いことを考えてあげるのが指導者である。それはピアノの技術だけではなく、心も、人間としての成長も、幅広い視点で考えられる力が求められる。

 

そしてその後、エヴァはロシアでコンサート活動を行っている、2025ショパン国際ピアノコンクールに出場していない。21歳になったラオ・ハオは現在もヴィヴィアン先生に師事しており2025ショパン国際ピアノコンクールに出場したが2次予選までで終わった。

 

長くなるので…次に続く